火箸!硫酸!指切断!下谷サドマゾ事件にみるサディスティックなマゾヒズム

下谷サドマゾ事件

マゾヒズム(マゾ)

苦痛に快感を感じること。

 

あなたはS?M?などと話題にするMのほうですね。

自分はちょっとMかな?とか、Sっぽいかな?などと飲みの席などでも言う機会がありますが、本物のマゾは極端な苦痛への依存があり、とても常人が付き合えるものではない、と言う教訓を与えてくれる事件が大正時代にありましたのでご紹介します。

 

下谷サドマゾ事件

大正6年、西暦では1917年に東京市下谷区龍泉寺町の医者から警察に通報があり事件が発覚。

ちなみに東京市とは旧東京府の事で現在の東京都です。

以下、

https://www.madisons.jp/murder/text_japan/oguchi.html

より引用。

 

2日後に死亡したヨネは、それは酷い有り様だった。臀部や大腿部に22ケ所、陰部にも左右3ケ所ずつの傷が並んでいた。背中と右腕の3ケ所に焼け火箸で「小口末吉妻」と彫られている。左足の薬指、右足の中指と小指がなく、左手の薬指と小指も第二関節から切断されていた。

 当初の時点では、嫉妬に狂った末吉の一方的な犯行と思われていた。

 

 しかし、解剖を担当した医師は、単なる折檻死ではないことに気づいた。ヨネに刻まれた傷は前と後ろがほぼ相対しており、陰部の傷も左右対称なのだ。ヨネの協力なしに、このような整然とした傷痕になるだろうか?
 また傷は長期に渡るものであるにも拘らず、ヨネは逃げ出しもせず、医者にも風呂にも通っていない。
 つまり、ヨネは傷を負うことを望んでいたわけで、マゾヒストだったのではないかと思われるのだ。末吉の供述もそのことを裏づけている。

 

「これらの傷はみなヨネがつけてくれと云うからつけました。嫌だと云えば、別れると云う。別れるのは困るから、云われるままつけてやりました」

 

ヨネは極度のセックス依存にあり、末吉と同居中も隣の部屋の男と寝ます。しかし末吉に浮気がバレたヨネ。

 

「妻の身体に傷をつけたのは警察に来る1ケ月余り前のことです。何処へ行って死んでもあなたの女房だと云うので、焼け火箸でその背中に私の名前を書いたのです。小口末吉と書いたのです。しかし、背中では自分で見ることが出来ないと云うので、次に手にまた焼け火箸で名前を焼きつけたのです」

「最初腕を上げて書いてもらったので、腕を下げると逆さになって困る。それで書き直して欲しいと云う。なるほどと思って、今度は腕を下げさせて書いてやりました」

「二、三日すると、腕の外側にばかり書いてあるので、寝ていて見ようとしても何も見えない。寝ていても見えるように書いてくれと云う。なるほどと思って、今度は腕の内側に書いてやりました。これで3通り書いたことになりました」

 

『反省をしたい』は明らかに口実として苦痛と言う快楽を求めてきます。

 

「二、三日すると、腕の外側にばかり書いてあるので、寝ていて見ようとしても何も見えない。寝ていても見えるように書いてくれと云う。なるほどと思って、今度は腕の内側に書いてやりました。これで3通り書いたことになりました」

 

それでも苦痛が足らないヨネ。

 

或る元旦のこと、ヨネは半紙に「マオトコシタ セケンノカガミ」と書いて自分の背中に貼りつけ、末吉と共に吉原界隈を練り歩いたというのだ。その際、末吉はヨネにせがまれて「ブッカラ、チャッカラ」と囃しながらヨネの前を歩いた。やがて子供たちが面白がり、ゾロゾロとついて来たので切り上げたという。

 

つまりかなり完成度の高い羞恥プレイ。マオトコ(間男)とは現代で言うところの不倫にあたります。ヨネは不倫ネタが相当気に入った用で次々に快楽を求めようとします。

しかしこの行動力、付き合わされる末吉はまさに巻き添え状態、まともでは無理ですね。

そしてさらにヨネの自虐願望はエスカレート。

※過激表現ありのため注意※

 

ヨネは右手の小指を切ってくれと頼んだという。これを受けて末吉は「右手は色々と使うことだから、右手だけはよした方がいい」と説得し、ならば左手だということになったらしい

 

 指を切る際、ヨネは自ら俎板の上に指を乗せて、ノミで切りにかかった。ところが、非力さゆえになかなか切れぬ。血がだくだくと流れるのみである。そこで末吉に切ってくれと哀願する。仕方がないので、金槌でノミを叩いて切断した。

足の指はヨネが自分で切断した。

 

太腿を切ってくれと哀願した。末吉が断ると「切らないのは別れるつもりだろうから、もう死んじまう」などと云い出すのだから困ったものだ。仕方なく合い口で斬りつけると「今度は足だ」と自ら切りつけたという。そんなこんなの繰り返しで死んじまったというわけだ。

 

※断片的にまとめましたので、さらに詳細が知りたい方は引用元をご覧下さい。

結局振り回された末吉はサディストであったのか?と言うと、とても控えめでちょっとおっとり系男子だったそうで、ヨネの強欲なマゾヒズムを満たす為のに振り回されただけというオチです。

 

この興味深いヨネ、文末の最後にはこう記されています。

 

 性科学者の高橋鐵は「ヨネは最初からマゾヒストではなく、サディズムが先行していた」として「判明する事は、ヨネの飽くなき性交欲で、軽微なサディズムは予備快感(前戯)に用い、しかも満たされない欲情は猛烈なマゾヒズムで満たしていた事実である」と分析している。なるほど。私もそう思う。ヨネは末吉を困らせることに悦びを覚えていたとも見受けられるからだ。

 

元々SはサービスのSで、マゾがクライアントなんですよね。

それにしてもサディズムもマゾヒズムも利用してまで自分の強欲を満たすヨネさん。

つまりヨネさんは純粋に、最高に気持ちよい性欲の吐き出し方を探求した人物だったのかもしれません。

 

簡単に飲みの席でSだとかMだとか、今後はちょっと言いづらくなるほど強烈なインパクトでしたね。

 

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